日本にパンを広めたのは伊豆の人!
世界遺産•韮山反射炉を作った江川太郎左衛門(江川英龍)は日本にパンを広めたパン祖と言われています。
なんでそうなったのか?を解説します!
なんでパンを作ったの?
英龍さんは最新の大砲の技術を教える韮山塾という塾を開くのですが、
このように実践訓練を野外でしていて、何日も出掛けているときに保存と携帯できる食料を探していました。
おにぎりだとすぐ腐ってしまうし、お米を炊くと煙で敵に見つかってしまいます。
実際にご飯中に襲われて全滅になったということもあるほどなので、戦でのご飯はとても大切だったんですね。
「保存と携帯ができる食料」
実は英龍さんのお母さん久さんは、カステラを焼く趣味があったそうです。
当時はカネイルと呼んでいました。
最初はカネイルを考えていたようですが、味が飽きるなどそのままでは向かなかったので、水分を飛ばしに飛ばした今で言う乾パンのような硬いパンを韮山塾では持たせたようです。
日本で初めてパンを作った人ではない⁉︎
(江川邸にあるパン祖の碑)
1842年4月12日に韮山でパンを焼いたということでパン普及協会がパンの日と設定しています。
よく勘違いされるのが、英龍さんが日本で初めてパンを作ったと言われていますが、それは誤りです。
それ以前にも長崎県出島でパンは作られていました。(ちなみに日本で初めてパンを作った日本人は不明だそうです)
出島の外で、このように韮山塾の塾生に、たくさんの人に食べられたということで、パンを日本に広めたパン祖となっています。
ドS過ぎるパンエピソード
余談ですが、韮山塾で出たパンは味がイマイチだったそうです(あ、これから紹介する江川邸で販売しているパン素のパンは全粒粉が入っていたり美味しいので安心して食べて下さい笑)
またパンに慣れていない当時の塾生さんたちはお腹を壊してしまったとか。
しかし、英龍さんはなぜか
「パン以外食べちゃダメだーーーーーーっ!」
と言ったそうです。
訓練の帰り、途中で茶店があっても
「ダメだ!ダメーっ!」
……英龍さんは素敵なエピソードがたくさんあるのに、なぜかこれはドS過ぎるのが個人的には気になります。笑
江戸時代のパン食べてみませんか?
江川太郎左衛門(江川英龍)は日本にパンを広めた人として、その当時のパンを再現したものが江川邸で販売しています。
実はそのレシピがちゃんと江川邸に残っていたんです!
(韮山反射炉にある展示。カネイルコック、カステラという字がしっかり書いてありますね!)
2種類あるので違いを紹介します。
カネイルコック
まずは、カネイルコック。
先ほどのカステラ。
で、これ何がすごいのかと言うと、当時鎖国していた日本だったのにどうやってカステラのレシピ手に入れたの?という事です。
また夫の英毅さん(英龍さんの父)とコーヒーを一緒に飲んでいたと思わせる史料も見つかっていたそうです。
伊豆の田舎にも関わらず江川家の情報収集能力がすごかったこと。
そして新しいものを試す好奇心が強い家だったのかなと想像してしまいます。
味は甘食に近い気がします。
ちなみに少し温めてハチミツを付けながら食べるのが私は好きです。
パン祖のパン
続いてこちらがパン祖のパンです。
先ほどの韮山塾で持って行ったパンです。
オススメの食べ方
さて、このパンがまたすごく硬いんです。
本当の本当に硬いんです。
まずはこちらの動画をどうぞ。
そうなんです。とても硬いです。
噛めないという声をよく聞きます。
ですので、私はお湯に浸して食べる乾パン粥と呼ばれる、温かい飲み物に1分ほど浸すと程よい柔らかさになるのでオススメです。
ちなみに私は某メーカーのミルクティに浸して食べるのが好きです。
なぜ固いの?
焼き上がったときはこんなふうに固くはありません。
フランスパンは何日か経つと固くなります。
それと一緒で韮山塾の塾生たちは何日か経った後に食べているはずなので、じゃあその辺の硬さも再現しちゃおうか!
という事であえて固くしてあるそうです。
……うん、遊びゴコロすごい!笑
伊豆とパンを感じるはなし
伊豆とパンの意外な関係。みなさんがより身近に感じられるあれこれを紹介したいと思います。
毎月12日はパンの日!
(イラストはすけまるさん)
先ほど4月12日はパンの日と紹介しました。
ところが、最近私が個人で調べたところ毎月12日がパンの日になっていました。
ということでSNSで私は12日になるとみなさんにパンの日というお知らせをすることにしました。
パン祖のパン祭り
まさにパンのイベント!
英龍さんやパンの歴史を知らなくてもパン好きにはぜひ行ってほしいイベントです。
毎年1月の土日のどこかに行われています。
ちなみに伊豆のパン屋さんオススメたくさんありますので、イベント見つけたらぜひ!
パンフェスタ
こちらは本家の江川邸で行われるイベント。
本パンの日(と勝手にまゆさんは呼んでいる)4月12日付近の日曜日に毎年行われています。
こちらのイベント最大の見どころは…
江川邸の主屋にある窯。
江川邸に入場すれば普通に見学できます。
パンフェスではこの窯に火を入れて、英龍さんたち当時はこんなふうに食べていたんじゃないか?と再現をしています。
江川邸に行ってみませんか?
伊豆とパンの関係いかがでしたか?
こちらの江川邸、オンラインでガイドしています。
行く前の予行練習や伊豆は遠くてなかなか行けないなどぜひ、ご利用下さい!
江川邸•反射炉を巡るガイドツアーもとてもおすすめです!
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