本家のぬまづの宝100選ってなに?
ぬまづの宝100選をご存知ですか?
これは市が行なっている沼津市の歴史、自然、文化などを100個集めたものになっています!
この中にはこのブログでも以前扱った興国寺城跡やヘダ号も入っています!
本当に沼津のすごいモノが入っているので、知らない方は一度サイトにアクセスして見て見て下さい!沼津ってすごい!
ぬまづの宝ウラ100選とは?
こうなったきっかけ
ところで先日、沼津市多比の狭い路地をブラブラしていたら突然、伊豆石を使った見るからに歴史のありそうな隧道(トンネル)を見つけました。
突然現れた歴史ある隧道にもびっくりしましたが、これトンネルの逆は…
現代版に修復されていました。
【伊豆クイズ19】…難しいかも⁉︎
— まゆ|伊豆の歴史系ガイド (@mayu_egawatei) 2024年5月8日
こんなところに伊豆石の隧道がっ…‼︎
でも反対側は現代になってる新旧ミックス隧道。
さて、どこ?
調べたけど名前分からず、だいたいの場所でOKです。 pic.twitter.com/vZ0o6phnta
オモシロ過ぎたので思わずSNS発信。
で、これ本来だったら歴史的建造物だって騒いでもいいと思うのですが、残念ながら現代版にアレンジされてしまっているので、歴史的建造物にならないって言われるんじゃないかと思います。
でも、オモシロくない?
という事で本家には相手にされなさそうだけど、沼津のすごいものを集めた「ぬまづの宝ウラ100選」を勝手にやってみようかと思います。
(ロゴも勝手に考えてみました。ん?どっかで見た事あるような…類似企画って類似企画が類似企画に注意を促しているカオス…)
ぬまづの宝ウラ100選リスト
多比トンネル
海岸線を走る主要道路から一本外れた静かな路地裏に突然現れる伊豆石を使った隧道。
ところが逆は現代版に修復された新旧ミックス隧道。
行ってみると突然現れる隧道にびっくりするかも!?
歴史的建造物を残そうとしたのか、ただただお金がなかっただけなのか、答えは隧道の深い闇の中…。
後日、新と旧の境目撮ったぞ!わーい!と喜んでいます(だから何だといわれても困る)
津波避難マウント(正式名称?)
思わずトンネルの意味ないじゃーーーん!と叫びたくなるココ。
ここ周辺をウロウロしていたら、地元らしきおばあちゃんを発見。
「こんにちは〜」と伊豆だと知らない人にはガンガンと話かけちゃうまゆさん。
ちなみにこれは伊豆のみ。まさか東京ではやらない。笑
前々からこういう地元民らしきご年配の方から面白い話を聞けると知っていたので、ガイドに役に立つかも?と思いつつ、ただのモノ好きの好奇心から聞く。
で…おばあちゃんやはり聞いて良かったです。
なんでも、80歳を越えていて、生まれも育ちもここ多比とか。
この動画を見て頂くとわかるのですが、実は1で紹介した多比トンネルに繋がる道なんです!
という事は、昔のメイン道路は今の道路ではなく、きっと多比トンネルからこの意味ないトンネルの道だと推測できます。
しかし、なぜトンネルを…?
おばあちゃんが教えてくれたのは
「この辺りの岩は柔らかいから、爆破して山を削って無理矢理道路を作った…」
Σ(゚д゚lll)
な、なんかとてつもなくダイナミックなお話が出てきました。笑
確かに山削ったほうがカーブが少なく、交通は順調に進みそうです。
(言ってること分かるけどやっぱりダイナミック過ぎて驚愕…)
そしてこの近所をぶらぶらすると、伊豆石の石切場もチラホラ発見…
まぁ、言っていることは分かるけど、やっぱり…づgばっふぉごwfsjg
ちなみにこの意味ないトンネルはこの付近にもうひとつあって、見てみると…
やったな!爆破したな!
というのがよく分かるかと思います。
(多比港。天気が良くてサイコーでした!)
更におばあちゃんからは、昔はアワビやカキ、カツオがよく獲れたなんて、私の世代ではびっくりするようなお話まで聞いたり、
この辺りの子どもたちは淡島から泳いだなんて話を聞いたり…
娯楽なんてないから多比の子どもたちは海で泳いで、それに疲れたら干してある魚を食べたり、長岡(伊豆の国市)から売りに来たトマトを食べてひと休み。そしてまた海で泳ぐ…
なんだかのどかで、まったりとした気分になりました。
おばあちゃんとの会話の中で一番印象に残ったのが…
「ただねぇ、歳のせいもあるかもだけど、空が昔より霞んで見えてきているのよねぇ」
この道はアニメ•ラブライブの聖地の近くだったり、伊豆の国市に繋がる道なので、都会から多くの人がこの道を通っているかと思います。
地元の私ですら多比の空の気持ち良さを感じているけれど、おばあちゃんからすると空が霞んでしまった。
排気ガス……?と思ってしまいますが、おばあちゃんの主観なので真相は分かりません。
ただ、おばあちゃんの子どもの頃の空を見てみたいと思いました。
山を爆破して道路を作ったという話は文書など記録に載っていると思います。ただ、おばあちゃんの空が霞んでしまったという話は、記録には残らない生きた歴史だなと思ったので、とても貴重なお話を聞かせてもらったと思いました。
喫茶「どんぐり」
沼津駅から徒歩圏内。仲店商店街にあるこちら。
入店するとすぐに分かる圧倒的な世界観。
最初にメニューを選びお金を払って食券をもらい着席します。なぜこういう制度なのかはすぐ分かります…。
店内はどうやら東海道の宿場町を模しているよう。
この頃は大河ドラマ「どうする家康」の影響をモロ受けていたので、「浜松」に着席。
目の前の川(でも東海道だから道?)に常時、桶が流れているので自分のタイミングで(?)桶に食券と自分の座っている席の名前(宿場町)をセットで入れます。
思わず「いってらっしゃーい」と言いたくなります。
注文を待っている間、ひと息…と思いきや、店内は80年代み強い…掛かっている音楽も絶対の80年代縛り。
だけど目の前は\\\\\\\\東海道/////
沼津で80年代と江戸時代の奇跡のコラボを感じつつ、注文した品が到着します。
もちろん到着も東海道経由。
百聞は一見にしかずなので、こちらをご覧下さい。
きしめんを注文。
ふっつーに美味しかったです!
なぜこれをウラに入れようと思ったのか?
都会に行ってもなさそうな、独特な世界観なのでそれだけでも登録できそうですが…
(あと本家は市が行っているのでお店は登録できないんだろうなって大人の事情も考えつつ)
それだけではなく、実は歴史もすごかった!
(店頭のサンプル。これもあまり見かけなくなりましたね。その中でもさばみりん定食のインパクトさ…)
こちら2023年5月撮影。
なんとここは半世紀近く沼津で営業を行っていたんです!当時から東海道スタイルだったのか気になります。
ちなみに開店が1976年ということになるので、まだトシちゃんもマッチもいないので、80年代の世界観はいつからなんでしょうかね?
情報お持ちの方がいたら、よろしくお願いします。
半世紀近く沼津で今も現役営業しているどんぐりさん、登録決定です!
なんとどんぐりさん、2024年に入って公式HPをオープンされたそうですよ。
オカズイモン
沼津市大平に全く意味のないカーブミラーがあると聞き、見てきました。
どんなふうに意味がないのかこちらの動画をご覧下さい。
地図を見るとこんな感じ。誰にどんな注意を促しているのか、全く分かりません。
もう一度カーブミラーを見ると、隣りに縦の線のように2本溝があります。
これ門の跡ですね。
この大平は川に近く、カーブのところにちょうど大平の集落があります。
これ、1958年(昭和33年)に死者888人、行方不明者381人の狩野川台風を経験した人なら、この地形がいかに危険か分かるかと思います。
(急カーブの実際の現場)
狩野川は昔から暴れ川と言われていて、幕末の伊豆の代官ですらも「狩野川は暴れ川で水害が酷いから何とかしてくれ」とずっと幕府に建議書を書き続けていたそうです。
(ちなみにこの人が英龍さんなのですが、伊豆で唯一の世界遺産を作っためちゃくちゃすごい人なので、ご存知ない方はこちらをご覧下さい)
大雨なので川の水量が増したときに急カーブだと水もカーブを曲がり切れずに大平の集落へ来てしまいます。
こう書くとなんとなく緊迫感が伝わりづらいかもしれませんが、狩野川は急カーブが多く、似たような集落は甚大な被害を受けていました。
水が後ろの車より高く迫っていました。体験された方の話を聞くとこの高さの水が壁のように迫ってきたそうです。
飲み込まれてしまったら助かる望みはかなり低いです。
もちろん大平の人たちも同じです。
そこで大平の人たちを水害から守るために昭和8年に「オカズイモン」として水門が完成しました。
実際に狩野川台風ではこの水門のおかげで大平は危機を免れています。
ここはもともと水門があり、今のように道路が広くなかった為にカーブミラーが取り付けられました。
その後に伊豆の国市にある狩野川放水路が1965年(昭和40)完成した為に、オカズイモンは役目を終えます。
さらに2010年ごろにオカズイモンは道路拡張の為に取り壊されてしまいました。
カーブミラーを付けないと危険なほど道幅が狭い、かつ水門としての役割を終えてしまったので、少しもったいない気がしますが、仕方ないことかもしれません。
水門が取り壊された事で大平は水害の悩みがなくなったのかと言えば、実は今も悩み続けているのです。
なぜ今も大平は水害に悩まされているのか?対策は⁉︎詳しくはこちらをどうぞ。
それに備えた施設も作っていますが、すぐに完成するわけではありません。
やはり大平の人たちの意識も大切です。
思えば、最近は異常気象で豪雨災害のニュースを全国各地で目にします。
これは決して大平や伊豆だけの話ではなく、川が多い日本だからこそ、みなさんの身近な事として捉えたらなと思います。
情報提供&スペシャルサンクス
お茶の産地@ぬまづの宝100選学会さん
伊豆半島ジオパーク認定ジオガイドの資格も持つジオ好きお兄さん。それだけでなくSNSでは本家も熱心に回られていて、沼津愛を感じます!
選定員を大募集!
ということで、本家には相手にされなさそうだけど、沼津のオモシロい•マニアック過ぎるモノを集めたぬまづの宝ウラ100選を勝手にやろうと思っています!
ただ……100個も集まるかな?(エッ?)
ということで、「こんな場所どうですか?」などの情報提供をして頂ける選定員を大募集しています!
条件としては…
- そのうち本家に登録されそうな本気のモノは除外(あくまでこっちはゆるーく)
- 言い出しっぺの特権として登録の最終判断は私まゆが決める
個人的には本家より話題になりたひ…
ということでぬまづの宝ウラ100選よろしくお願いします!
まだまだ伝えたいマニアックな沼津
沼津はまだまだみなさんの知らない魅力がたくさんあります。
そんな沼津のマニアックなエリアから、もちろん沼津初心者の方も歓迎の、いつもと違う沼津旅を提案します。
こちらのフリーガイドでぜひ、素敵な沼津旅をどうぞ。
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